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カリキュラムの特徴(大学院)

修士課程


英語学専攻

修士課程英語学専攻は、英語学を総合的に研究し、体系的な研究指導を行うことを目的とする。個別言語としての英語の性質を、音声・音韻、文法、意味の各分野において探求した上で、人間に固有の能力としての言語の普遍的特性を求めるという、現代の言語理論の方法論に則った研究を推進する。
さらに、これを基盤として、社会言語学、心理言語学、言語哲学、言語情報処理などの関連領域を研究することによって、人間の社会的特性、思考や習得のメカニズムに多角的なアプローチをおこなう。


カリキュラムの特色と構成

(1) 音声・語・文法・意味を中心とする現代言語学の「中核分野」を主軸として研究し、言語の性質を探求することで人間の認知能力を解明することを目標とする。
(2)小規模ながら、英語学・言語研究の各分野に教員を配しており、総合的な研究・研究指導が可能である。学生は、特定の一つの分野での研究に限定するのではなく、複数の分野を習熟するようカリキュラムを編成している。
(3) 現代の言語研究では、基礎的研究方法としての語学力とコンピュータの使用は不可欠な道具である。本専攻では、研究推進に必要な語学力の訓練と、コンピュータの基礎から高度な使用までの実習をカリキュラムの重要な位置に据えている。
(4)語学力の訓練とコンピュータの実習は教育やコンピュータの関連業種に生かされることは言うまでもないが、理論的研究の方法の中にも、実務に有益なものは少なくない。 語学系の科目や、「コンピュータ・イン・リサーチ」「フィールド・ワーク」「言語と統計」など、実務への応用が期待される、実習系の科目を重点的に履修することを可能にするカリキュラムを編成している。
(5) 本専攻では、学生の専攻分野によってコース分けをするのではなく、上に述べた総合的な学習を前提として、個人の進路志向に基づいたゆるやかなコースを設定し、伝統的な研究者志向の学生だけでなく、語学の向上を重視して教育や実務に役立てようとする学生や、 実務的技能を重視して教育・実務の現場での応用に役立てようとする学生の志向を尊重し、カリキュラムの履修や学位の認定に幅を持たせている。

以上の特色をふまえ、本専攻では次の系統の授業を提供し、構造的に組織する。
・語学系統:英語力の向上を目的とする。
・英語学系統:英語学の理論的分野および英語学に隣接する応用的分野を研究する。
・実習系統:研究・実務の両方に応用できる技能の実習(「コンピュータ・イン・リサーチ」、「フィールド・ワーク」、「言語と統計」など)を中心とする。


国語国文学専攻

本専攻は、国語国文学に関する伝統的な学問領域を対象として、それをより深く研究し、その成果と研究方法を身につけることを目指す。
日本語学(国語学)は、日本語の変化や、各時代の言語体系を研究の対象とする。ことばはそれが社会的に存在する以上、一定の約束事、すなわち体系を構築する。ただし、それが自然界に存在する法則と異なるのは、人間が作り出し たもので、永い歴史と民族・風土の上に打ち立てられてきた法則であるということであろう。これを母語としての立場から、その過去・現在・未来を見つめて、日常では意識しない法則性を浮き彫りにするとともに、それが日本語としての性格を保持し続けている意味を探究する。 もちろん、日本語の日本語たる所以を明らかにしようと思えば、諸外国語との対照研究も必要になり、その研究は他言語を母語とする人々に日本語を教えるための基礎知識ともなる。
国文学は、我が国の伝統遺産たる日本の文学を研究対象とし、これの価値の発見、継承発展を課題とする。ただし、 直ちに今日的意義を問うのではなく、その作品が成立した社会・風土・歴史などの面から成立の必然性を追求し、それを受け入れた風潮を考えることを第一義におく。次には、それがどのように次代へ継承され、人々の想いを喚起し、新たな創作へと導いたかを考える。 もちろん、これらの遺産は文献という媒体によって知りうるものであるから、その媒体自体の有する価値と意味を追求しなければならない。これらはかなり専門的な知識と方法を駆使しなければならないから、その基礎知識や技術の訓練が必要である。当然、豊かな感性と透徹した論理性が基底となる。


カリキュラムの特色と構成

(1) 国文学系統
古代(上代・中古・中世)から近代(近世・近代・現代)までの領域において、散文と韻文、および戯曲を対象に研究指導を行う。学生は自己の希望する時代分野以外に、国文学史をはじめ、関連する他の時代分野も積極的に学ぶように指導する。歴史・民族・芸術および諸外国の文学なども学習しうる便宜をはかる。
(2)日本語学系統
古代から近代・現代までの日本語を対象とし、音韻・文法・語彙・敬意表現・言語生活などの各方面からの学習研究をめざす。学生には一時代・一分野に偏らず修得するように指導する。諸外国語との比較研究も行う。応用としての日本語教育も視野に入れる。
(3) 共通課題
文学・語学ともに、それぞれ他の科目も修得することを要求する。なお、他学部、他専攻の学部卒業者および学部卒業後3年以上経過して入学した学生に対しては、国文学、日本語学の科目で基礎知識を支える授業を状況に応じて別途用意し、これを受講するよう指導する。なお、この授業では単位は与えないものとする。




心理学専攻

心理学専攻には、臨床心理士の養成を目的とした「臨床心理学コース」と実証的調査の専門家を養成する「心理学コース」の2つのコース設定がある。


カリキュラムの特色と構成

カリキュラムは、両コースともに必修科目と選択必修科目からなる。


(1) 臨床心理学コースは、臨床心理士養成のためのコースであり、カリキュラムは、臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助などの技法を修得する実習科目と、臨床心理学のさまざまな理論と心理臨床的研究の方法を修得する科目からなる。実習科目においては、附属の神戸松蔭こころのケア・センターにおける実習や、学外臨床心理実習などを行う。
(2) 心理学コースは、発達心理学と社会心理学を中心に、実験・調査といった実証的方法による研究科目からなる。
(3) 担当指導教員から修士論文作成のための個別指導を受ける科目として、両コースとも2年次に「心理学特別研究」を設定している。加えて臨床心理学コースでは、1年次に、その準備段階としての科目「臨床心理学特別研究A・B」を設けている。臨床心理学コースは、臨床心理学を専門とする指導教員から指導を受け、心理学コースは、基礎系心理学を専門とする指導教員からの指導を受ける。
(4) 臨床心理学コースに開設している科目には、臨床心理士養成のための専門科目があり、心理学コースの学生は受講できない科目があるので注意すること。



博士課程

言語科学専攻(後期3年のみの博士課程)

言語科学専攻は、個別言語としての英語に限らず、言語一般の科学的な理論の構築・検証・発展に重点をおいた研究をおこなう。したがって、英語を対象とする場合にも、日本語などの他言語との比較対照研究も視野に入れた多角的な 研究を志し、一般言語学を総合的に研究するための体系的な研究指導をおこなう。
すなわち、英語、日本語などの個別言語の性質の研究はあくまでも手段であり、自然言語の性質を言語科学分野の各領域から多角的に探求することにより、人間に固有の能力としての言語の普遍的特性を求める。言語科学の方法論に則 った研究を推進し、これを基盤として、心理学、認知科学や人工知能などの関連領域との連繁を追求し、思考や言語獲得のメカニズムなどの、人間の認知機能の諸特性の解明に向けて多角的なアプローチに基づく研究をおこなう。

カリキュラムの特色と構成

(1) 言語科学分野の中核領域が主軸。音声学・音韻論・形態論・統語論・意味論などを中心とする言語科学分野の中核領域を主軸として研究し、言語の性質を探求することによって人間の認知能力を全般的に解明しようとする目標を明確にする。
(2) 統合的。本専攻は小規模ながら、言語科学を中心とした各分野にわたって教員を配しており、総合的な研究・研究指導が可能である。学生は、特定の一つの分野での研究に限定するのではなく、複数の分野を習熟するようなカリキュラムを編成する。
これを生かすため、学生は入学後直ちに博士学位論文のテーマを決めるのではなく、1年次においては2つの分野を専攻科目として資格審査論文を課し、その結果によって最終的な学位論文の分野とテーマを決めるように指導する。
(3) 基礎的研究方法の重視。現代の言語科学研究では、英語などの外国語の運用能力とコンピュータの使用能力は不可欠な道具である。
修士課程英語学専攻と同様、博士課程でも研究推進に必要な語学力の訓練と、コンピュータの基礎から高度な使用までの実習をカリキュラムの重要な位置に据える。特に、博士課程においては、外 国人教員とのコンサルテーションなど、語学力向上の訓練を継続的におこない、修士課程英語学専攻で開講している、「コンピュータ・イン・リサーチ」のような実習系科目および「リサーチ・プレゼンテーション」「アーギュメンテーション」の未習者には、指導教員・担当教員との協議の上でこれらの聴講を義務づける。
(4) 実務への応用。語学力の訓練とコンピュータの実習は教育やコンピュータ関連業種に生かされることは言うまでもないが、理論的研究の方法の中にも、実務に有益なものは少なくない。博士課程ではこれらの実用的技術 を個別研究の中に生かすように研究指導をおこなう。個別研究の内容が理論的な傾向のものであっても、応用的分野との関連を研究方法や発表の形態などに生かすように指導する。また、これらの分野からの専門的研究を奨励する。