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総合文芸学科の教育方針

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

総合文芸学科では、文芸の成り立ちとその所産について学ぶ。文芸の世界の広がりをたどりながら、学習を探求へと進展させ、ことばの力を中核とした幅広い知識と主体的に問題を解決する能力を育成することを目標とする。そのために、卒業時までに次の能力と態度を養成した上で、学士の学位を授与する方針である。

1.知識・理解

  • (1) 小説、詩歌、絵画、音楽、演劇、映画、ジャーナリズム、広告などの多様な文芸の諸形態を学び、それらがどのように相互に影響し合いながら発展してきたのかを認識し理解することができる。
  • (2) 現代社会に生きる自分自身にとって、文芸的営為の所産がどのような意味と価値をもつのかを認識し理解することができる。

2.汎用的技能

  • (1) 多様な文芸のテクストを読み、また芸術作品などの文化的所産を比較文化史的に感得し解釈して、自身の学びと探究のプロセスおよびその成果を的確に表現することができる。
  • (2) 幅広い文芸的教養に基づいて、日常生活において遭遇する問題をことばによって対象化し、その解決の試みを適切な表現によって発信し、他者と協働することができる。

3.態度・志向性

  • (1) 文芸の学びによって身につけた知識とことばの力を自己啓発の基盤とし、生涯にわたって学び続けようとする姿勢をもつ。
  • (2) 人間文化の多元性・多層性について理解し共感する心をもち、ものごとの本質を見極める洞察力と冷静かつ客観的な判断力を備えた一人の人間として、社会における自己の役割を積極的に見出して社会に貢献しようとする。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

総合文芸学科の教育課程編成・実施の方針は次のとおりである。

  • 1.1年次には「文芸の基礎」において文芸の学びの対象と方法を概観し、「基礎演習」「文章表現」によって専門学習における調査・報告・発表のための文章作成の技能を養い、「基礎講読」「世界の文芸Ⅰ」によって、さまざまなジャンルの文芸テクストに向き合い、基礎的読解力を培う。
  • 2.2年次には「世界の文芸Ⅱ」、「文芸講読」諸科目、「比較文化」諸科目によって多様な文芸ジャンル・関係諸領域の所産に触れて見識を養い、批判的読解力や歴史的解釈力を高める。また文芸の実際的創作的側面の知識と経験を得るために「文芸との触れ合い」諸科目を配置する。これらの学びによって、単なる情報伝達の域を超えた、文芸の創造的な働き、産出力を認識させ、一つの文芸テクスト・文芸作品等が表現する豊かな意味の繋がりと広がりに眼を開かせる。
  • 3.3、4年次では総合文芸コースとメディア・広報コースいずれかのゼミに所属して、「文芸演習A」「文芸演習B」「卒業研究」「文芸特殊講義」諸科目を履修し、各自のテーマに沿った専門性を深めるとともに、発表・討論・共同調査などの作業を通じてコミュニケーション能力を深める。
  • 4.「文芸第1演習」「文芸第2演習」「卒業研究」を発展科目としてそれぞれに指定されたコア科目を合わせてメジャーとし、一つのメジャーを必修化することによって、選択する分野・テーマへの系統的な学修を促す。また1年次から4年次まで各段階の学びに応じた選択科目を配置して、これを補強する。
  • 5.学科専門科目とは別に博物館学芸員課程科目、図書館司書課程科目を配置し、また文学部他学科の科目ないしコア科目群の履修を可能にして、系統的な専門学習の幅を拡げ、興味・関心の拡がりと深化に対応する。

入学者受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)

総合文芸学科に入学する学生には、次の資質をもっていることを期待する。

1.知識・技能

  • 多様な文芸の学びに意欲的に取り組み、読解力と表現力を高めるために必要な基礎的な国語力と知識をもつこと。

2.思考力・判断力・表現力

  • 文芸という人間精神の活動に触発されて、他者の多様なものの見方や感じ方を理解し、秩序立った思考と判断にもとづいた自分自身の見方を形成し表現することへの意欲もしくは興味・関心をもつこと。

3.主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度

  • 母語や外国語による他者との相互理解や協働的探究への意欲をもち、そのために自分の言語能力・表現力を拡げ高めることに自覚的に取り組む姿勢をもつこと。