総合文芸学科の教育方針(2010年度以前入学者対象)
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
総合文芸学科では、人類が発展させてきた文芸の成り立ちとその所産について学ぶ。文芸の世界の広がりをたどりながら、学んだことをさらに調べて考察し、自分のことばで表現することを通じて、ことばの力を中核とした幅広い知識と人間としての強さを身につけることを目標とする。
1.知識・理解
多様な文芸の営みについての学びを通して、現代社会でわれわれが身近に接する小説、詩歌、絵画、音楽、演劇、映画などが、世界の色々な地域や文化のなかで相互に影響し合いながら、どのように歴史的に発展してきたのかを、十分に認識し理解できる。また、これらの成り立ちを考え、それを自らのことばで的確に表現することができる。
2.汎用的技能
他人の書いた文章を批判的・分析的に読解し、幅広い教養体験を背景として、独自の力でみずからの思考内容を論理的に整理・体系化し、適切な表現によりこれを社会に向けて発信することができる。
3.態度・志向性
人間文化の多元性・多層性についての深い理解を精神の基盤にもち、人文学研究で培われた本質を見極める洞察力、および冷静かつ客観的な判断力を備えた一個の女性として、積極的に社会生活に参画し、どのような状況においても、社会の中における自己の役割を的確に見いだすことができる。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
総合文芸学科では、母語である現代日本語によって、さまざまなジャンルの文芸テクストに向き合うことから出発し、その上で、文字で書かれたことばだけではなく、色、形、音、リズムなどによってあらわされる多彩な文芸の声にも耳を傾け、その力を感じながら、単なる情報伝達の域を超えた、文芸の創造的な働き、産出力の秘密を探っていく。また、比較文学、比較文化の視点と方法によって、ひとつの文芸テクストに包み込まれた豊かな意味の繋がりと広がりに眼を開いていく。
学科の教育内容に深く関連する資格として、博物館学芸員課程と図書館司書課程が設けられている。希望する学生は課程学習において一定の水準に達することによって学芸員の資格、司書の資格が取得できるようにしている。
総合文芸学科カリキュラム
1年次には「文芸の基礎」において、文芸学科では何をどのように学び、探究するのか、つまり文芸学の対象と方法について理論的かつ具体的実践的に学びます。そして「基礎講読」「文章表現」で読むことと書くことの基礎能力を整え、「世界の文芸Ⅰ」では世界の様々な文芸作品の実際を知って、文芸の多様な魅力を実感します。(2年次でも同じ趣旨で引き続き「世界の文芸Ⅱ」を履修します。)
2年次では「文芸講読」でさらに読解力を練磨し、特定ジャンルの知識を深め、批判的文章力を養うとともに、「比較文化」の諸科目によって、広範かつ重層的な文芸と文化の視野に立った柔軟な比較考察力を培います。さらに「言葉による考察・批評・鑑賞」の前提となる文芸の実際的創作的側面の知識と経験を得るために、「文芸との触れ合い」科目群を設けています。これは狭義の文学に止まらず、広義の文芸を対象とする総合文芸学科ならではの科目群です。
3年次からは総合文芸コースとメディア・広報コースのいずれかを選択します。それぞれのコースで専任教員が担当するいずれかのゼミに所属して、「文芸第1演習(3年)」「文芸第2演習(4年)」「卒業研究(4年)」を履修します。
「演習」は3・4年生合同で行われ、それぞれのゼミの研究分野にそって、先行研究の知見や探究方法を学び、取り上げられたテクストや問題について議論したり、先輩たちにも触発されながら、各自が選んだテーマについて調査し、レジメを作って発表したりします。「文芸特殊講義」もそれぞれのコースごとに選択必修科目が指定されています。「卒業研究」は四年間の学びの集大成として、各自の関心にそったテーマを選び、卒業論文を製作します。指導教員のアドバイスを受けながら、十分な時間をかけて取り組むことによって、もっとも濃密な自分自身の文芸経験と達成感が得られるでしょう。
これらの必修ないし選択必修科目に加えて、1年から4年まで各段階に応じた「選択科目」群、さらに博物館学芸員課程科目、司書課程科目が配置されています。「選択科目」群の「広告企画編集」と「マスコミ文章編集」はメディア・広報コース向けの科目(コース生優先履修・必修)です。博物館学芸員課程は総合文芸コースの学生だけが履修できます。