榊原講師が神戸市障害児通所支援事業所一斉研修の講師を担当

2020.02.17

神戸市内の全ての障害児通所支援事業所を対象とした一斉研修が1月20日、23日の2日間に渡って開催され、本学人間科学部心理学科の榊原久直講師が、その初日の講師として行政説明への助言と「障害児支援の質の向上について」の研修講演を行いました。
平成24年に児童福祉法が改正されて以降、神戸市では令和2年現在で300箇所を越える障害児通所支援事業所が創設され、この間で施設数が7倍にも増加するなど、支援の"量"的な向上がなされました。そして今後、全ての施設が提供する支援の"質"的な向上を目指した行政の取り組みが行われています。
榊原講師の講演では「親と子の"願い"を捉える関係発達の視点~個別支援計画を見つめ直す~」を演題に、関係発達論という発達心理学の観点から、子どもの発達のメカニズムを捉え直すとともに、臨床心理学の視点から、子どもや親が訴える表面的な"要求"ではなく、その背景にある"願い"に応えるという支援の在り方が紹介されました。子どもや家族のためを思って"障碍(がい)"とその支援を学ぶほどに、"子ども"の視点に立つという子どもの支援の最も大切な態度を保つことが難しくなるという現象に焦点を当てて、問題提起をするとともに、支援者がアセスメント(見立て)を行うことの重要性の説明がなされました。

神戸市のホームページ上では、当日の配布資料が無料公開されています。関心をお持ちの方はぜひそちらもご活用ください。

関連リンク

令和元年度障害児通所支援事業所一斉研修の開催について

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