絵がうまく描けなくても
ドレスをデザインできるかな?

を考えよう

「こんな服があればいいな」と思っているイメージを実際に絵で表現するのは、なかなか難しいものですね。そこで、取り組んでみてほしいのが布でつくるデザイン画です。これは、発想の幅を広げたり、いろいろな素材が服になると知るきっかけにもなります。また、自分の思いを伝える手法は「描く」だけではないことも感じてください。

井上裕之 専任講師
■研究分野:現代ファッション 近代ファッション史 ユニバーサルファッション など
■主な担当科目:ファッション史 ファッションデザイン実習II・III

Step1 気づく

服をデザインするのは楽しいんだけど、デザイン画を描くのは苦手…。
描く以外にいい方法はないのかな?


頭の中にイメージがあるのに絵では表現できない…。そんな悩みをよく聞きます。でも、デザイン画をつくる手法は「絵で描く」だけではありません。大事なのは「人に伝える」ということ。自分の思いを伝えるために得意な手法を見つけていきましょう。今回は、布を使った手法に挑戦してみましょう。


Step2 考える・調べる

せっかく自分でデザインするのだからフツーの服では面白くない!
世界で活躍するデザイナーたちは、どんなデザインをしているのだろう?


ファッションデザインは自由なものです。世界で活躍するデザイナーの作品を調べて、その自由さを感じてみましょう。なかには、動けない服や何も着ていないような服もあって驚きますが、どれもデザイナーのメッセージが込められています。デザインで何を表現しているのか、じっくり考えてみてください。


先生はいつも「服に決まりはない」って
言ってくれるので、発想が広がります!

先輩VOICE

松蔭の授業では!

自分の思い込みや固定概念を超えることからはじめましょう。たくさんの作品を見て、自分の手を動かしながら、想像力を膨らませます。ファッションショーや発表の機会も豊富なので、やりがいが感じられますよ。

ファッション・ハウジングデザイン学科についてより詳しく知る

Step3 発展させる

自分の表現したいことを伝えるためにぴったりの布を選んでいけばいいんだ!
仕上がりが予想できないところも面白い。


布なら服のボリュームを表現するのも簡単。立体的に表現してみると面白いですよ。偶然を大事にしながらデザインしましょう。身体の形にあわせたり、シャツやスカートといった形にこだわる必要もありません。自由に置かれた布が、今までにない服の形を教えてくれます。

布でデザイン画をつくると、自分の考えが整理できたり、思ってもいなかったことが形になったりします。


Step4 応用する

布以外にも、いろいろな素材が使えます。お菓子をテーマにした服をデザインするために、パッケージやグミを使ってみてもOK。
自由な発想でイメージを膨らませてください。

先輩アドバイス

福岡市立福岡女子高等学校出身
在学生(3年)

「布でつくるデザイン画」や授業で育てた発想力を活かして、神戸松蔭125周年をテーマにしたショーを企画中です!

オープンキャンパスで高校生に「布でつくるデザイン画」制作のアドバイスをしましたが、素材の使い方や配置の発想がとても自由でとても刺激になりました。自分の常識にとらわれないことで、発想はどんどん広がるものだと実感中です!

デザインをしていると、「もっとこうしたい!」というアイディアが出てきます。完成してみると、はじめにぼんやり思い描いていたものとは、まったく違うものになることも!私は神戸の街を表現したタータンチェック「神戸タータン」を使用した衣装づくりに取り組んでいたのですが、そのときも発想力の大切さを実感しました。

これまでにないファッションをつくろう!と、デニムの一部にチュールのタータンを使ってみたり、どんなデザインにも似合うお揃いのリボンをつくったり…。布の使い方を工夫して、神戸タータンが映える衣装を創りあげました。今は、神戸松蔭125周年をテーマにファッションショーを企画しています。

先生のまとめ

頭の中のイメージを形にして人に伝える。
それは、ファッションに限らず、どんな仕事でも必要なことです。

頭で考えて描くと、既存の枠組みから出ていくのが難しいものですが、「布を使う」と思ってもいなかったものが生まれる面白さがあります。絵では描き切れない思い、言葉にできないことを抽出して表現する経験をしてみましょう。

自分の頭の中にあるイメージをカタチにして伝えるということは、どんな仕事でも必要になります。今回は布でつくるデザイン画でしたが、デザインに限らず自分なりの表現方法を持っていれば、社会できっと役に立ちますよ。ファッションをきっかけに、社会人として必要な力を楽しく学んでいきましょう。

それと同時に、世の中にはいろいろな価値観があって、いろいろな美しさがあることにも気づいてください。そして、自分なりに、自由な生き方を貫けるように学んでほしいと思います。

  • 01. 人間科学部
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